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近所飲みあれこれ

「私のおうち、泥棒に入られたんよ」

近所で常連の飲み屋とはいえ、自分から話しかけてくることはまずないお店のおばちゃんがめずらしくカウンターから体を乗り出し気味に話しかけてきたのは2週間ほど前。


とまあひっぱり気味な出だしではありますが泥棒とか今日のお話にはあんまり関係なし。

にしてもあのときのおばちゃんは話に夢中で、私がお店に入ってから20分ほど、こちらから催促するまで最初の飲み物も突き出しも出さなかったほど。
まー確かに、泥棒に入られるというのは人生の中でもそうそうない大イベントではありますが、私にとっての驚きというか収穫は別のところにありました。

かなり以前の話ですが、おばちゃんはお店を2~3週間閉めていて、「ついに潰れたか」と思わせましたが復活後話を聞くと、「NASA関連の仕事についてる息子に誘われてアメリカ旅行に行ってきた」と、場末の閑古鳥が鳴いている飲み屋に最も似つかわしくない言い訳をしたのです。
「写真見る?」と渡してくれたものはすべて、単なるパンフレット。おばちゃん、写真といえば普通、観光地で自分が写っている類のものでしょう!
しかもその後に出てくる言葉は、旦那さんは大学の先生だったりかなりの高級住宅地に居を構えていたり、とうさんくささ満載で、失礼ながら、きっと思いつくままに話しているのだろうと話1割程度に聞き流していました。

が、今回の泥棒話に関連して出てきた話を聞く限り、そのときに聞いた話の内容と一致する内容が多い。NASAとは言いませんでしたが息子のうち1人はアメリカで働いているとか、以前結婚のための顔合わせでアメリカに言ったとか。泥棒に入られたお家も前に聞いた場所と一致。なんと、もしかすると話は本当だったのか・・・!


とまあ、実はそんな話も今日したい話ではなく、その日(泥棒話の日)にお店に居たおっちゃん。

なんやかんやでなぜか、その日、そのおっちゃんと私、おばちゃんとで色々と話が盛り上がり、会話の中で私がよく行く焼肉屋の名前が出てきたので、私が「あそこ美味しいからよく行きますよ!」と食いつくも、おっちゃんは微妙な反応。が、おっちゃんはその焼肉屋のなんらかの身内らしいので、私はひるまず一生懸命、その焼肉屋のすばらしさを説明し「この辺では一番美味い」などと持ち上げまくったのに、持ち上げるほどなぜかおっちゃんは引いていきます。

んーなぜ?

しばらくして、今飲んでる飲み屋の2軒隣にも焼肉屋があるのですが、その店の名前が出てきたとき、おばちゃんが
「この人、そこのお店のマスターですよ」
いやー早く言ってよ!!もちろんそこもよく行くよ、ていうかさ、おばちゃん、さっきその焼肉屋のおばちゃんと同郷だという話をしてたやんか、そのときに言ってよ!おっちゃんも、その話のときに自分の身内の話であることが分かるような振る舞いなり言動をしてよ、普通に聞き流してたくせに!!
別のお店の焼肉屋を「この辺では一番美味い」なんて言ってしまったよ!!!
どうやって取り戻せばいいんだ・・・いや実際、このマスターの焼肉屋もけっこう美味しいんだって、言ってくれたらちゃんと伝えたのに、私の気持ちを。

その後なんとか、マスターの焼肉屋も無理やり持ち上げて名誉回復?
その後も、「まあもうちょっと飲もう」と言われると最初の持ち上げ失敗の引け目もあり、その日は夜2時まで付き合わされました。


というわけで後日、昨日の夜ですが、行ってきたのですそのときのおっちゃんの焼肉屋に。

私はおっちゃんの顔をよく覚えておらず、厨房にいるマスターらしきご主人がそのときのおっちゃんかどうか自信がなかったので、焼肉もある程度食べ終わって最後の一杯のつもりのジンロ・ロックを頼んだときにお店の人に聞いたところ、すぐに分かってもらえました。
お店のおばちゃんはマスターに「あんた!あんたこないだ夜中の2時まで遊んでもらったって言ってたお客さんが来てるよ、この人なら私も顔覚えているよ、よく来てくれるお客さんだよ!」と声をかけます。
うん、厨房から出てきたマスターの声を聞くと間違いなくそのときのお客さんだ。
そろそろ帰ろうと思っていたのに、ジンロと一緒に、なぜか別の焼酎がジョッキ・ロックで出てくるし・・・・好きに飲めと焼酎の瓶も置いてくれてるし、飲み物と食べ物のバランスを取る為に生センを頼むと山盛りで出てくるし、さらには自分で栽培しているイチゴを子供に大量にくれるし!


とりあえず、うれしそうに大量のイチゴを頬張る子供の顔を見ながら、おとうさんが夜2時までがんばって接待をしたおかげだぞと心でつぶやきました。

by nande27r | 2009-04-19 09:46 |  

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